キッチンカー出店料の不満を解消!イベント主催者が実践したい5つの売上貢献策案

イベント主催者が実践したい5つの売上貢献策案について書いています。

✔ 「出店料の金額、少し高かったかな、でもイベント運営の収支を考えると避けられない…」

✔ 「集客が読めないから、出店者の売上が心配…」

✔ 「クレームをもらってしまったら、次回から出店を断られてしまうかも…」

イベントにキッチンカーを周知する主催者なら、誰もが一度は抱えたことのある悩みではないでしょうか。

イベントの運営費用を賄うための出店料と、出店者の売上期待値との間でジレンマを感じることも少なくありません。

特に、天候や同日開催の競合イベントなど、来場者数に影響を与える要因は数多く存在します。

そのため、出店者の売上が期待を下回るリスクは常について回ります。

本記事では、キッチンカー運営の現場で培った経験をもとに、

イベント主催者ができる具体的な売上貢献策を提案しています。

これらの施策は、比較的少ない予算で実施でき、かつ来場者の満足度向上にもつながる効果的な方法ばかりです。

過去の売上も公開中!

キッチンカー出店者の基本姿勢と主催者側の歩み寄り

キッチンカー出店者の基本姿勢と主催者側の歩み寄り

まずはじめに書いておきたいことは、キッチンカー出店者の基本姿勢についてです。

*私はキッチンカー運営者ですが、以下の点は十分に認識したうえでこの記事を書いています。

キッチンカーの売上は、あくまでも各キッチンカーが創造するオリジナルの世界観や、提供するメニューの魅力によって生み出されるべきものだと考えます。

その店舗ならではの個性や、商品開発へのこだわり、接客サービスの質が、最終的な売上を決定づける重要な要素となります。

そうしたキッチンカー出店者の努力に加えて、イベント主催者側が些細な歩み寄りの姿勢を見せることで、

出店者のイベントへの納得感は大きく高まると考えます。

たとえそれが小さな売上貢献だとしても、「主催者が自分たちの成功を真剣に考えてくれている」という信頼感につながるのです。

このような信頼関係の構築は、以下のような好循環を生み出します:

・出店者がより積極的にイベントを盛り上げようとする
・SNSなどでの情報発信に力を入れてくれる
・次回以降のイベントにも優先的に参加を検討してくれる

以下の章では、具体的にどのような歩み寄りが効果的なのか、5つの施策を詳しく見ていきましょう。

1. 食べ歩きスタンプラリー|会場全体の活性化

2. SNSフォトコンテスト|情報発信力を強化

3. スタッフ向け食事サービス|現場の士気を向上

4. 子ども会/福祉施設との連携|地域貢献

5. タイムセール|閑散時間帯を活性化

まずは、会場全体の活性化につながるスタンプラリー企画からです!

1. 食べ歩きスタンプラリー|会場全体の活性化

スタンプラリーは、来場者の回遊性を高めながら、キッチンカーの売上向上にも貢献できる一石二鳥の施策です。

実施方法と効果を詳しく解説していきます。

期待できる効果

・来場者の滞在時間延長による消費機会の増加
・複数のキッチンカーでの購入を促進
・会場全体の賑わい創出
・来場者の思い出作りの演出

具体的な実施方法

・キッチンカーでの500円以上の購入につき、スタンプを1つ付与

・3つ以上のスタンプを集めた来場者に、主催者が用意した景品をプレゼント

スタンプ台紙には会場マップと出店者情報を掲載することで、来場者がイベントを回遊する助けになります。

必要な準備物と予算(目安)

スタンプ台紙:1枚あたり30円×予想来場者数の30%
スタンプ:1個500円×出店者数
景品:1個200円×予想達成者数

例)来場者1000人、出店者10台の場合の予算目安:30,000円程度

実施時の注意点

・台紙の在庫管理(途中で品切れにならないよう配布ペースを調整)
・スタンプの押し忘れ防止(出店者への事前説明の徹底)
・景品引換所の混雑対策(ピーク時間を想定した人員配置)

2. SNSフォトコンテスト|情報発信力を強化

写真映えするキッチンカーの特性を活かし、SNSでの情報拡散を促進するフォトコンテストも効果的です。

企画のポイント

・イベント主催者が食事券(1000円分)を事前に買い取り
・投稿写真の審査基準を明確に設定(例:料理の見栄え、会場の雰囲気表現など)
・入賞者には買い取った食事券をプレゼント
・参加者全員に参加賞として次回イベントで使える割引券を進呈

具体的な実施方法

・専用ハッシュタグの設定(例:#○○イベントグルメフォト)
・撮影スポットの設置(フォトフレームや装飾の用意)
・コンテスト参加方法を記載したPOPの設置
・定期的な中間発表による盛り上げ

予算設定の目安

・食事券:1000円×入賞者数(5名程度)
・撮影スポット装飾:20,000円
・告知用POPなど:5,000円
・合計:30,000円程度

3. スタッフ向け食事サービス|現場の士気を向上

イベントを支えるスタッフへの食事サービスは、労働環境の改善とキッチンカーの売上確保を両立できる施策です。

期待できる効果

・スタッフの満足度向上
・ボランティアスタッフへのアピールポイント
・キッチンカーの一部売上確保

食事補助制度の設計

・1食あたり500円を主催者が補助
・スタッフは差額を自己負担
・利用可能時間帯を設定(例:13:00-17:00)

運用方法

・スタッフ用食事券の事前配布
・利用可能店舗の一覧表作成
・精算方法の取り決め(当日現金精算 or 後日まとめて精算)

4. 子ども会/福祉施設との連携|地域貢献

地域の子ども会や福祉施設との連携は、社会貢献としての価値も高く、キッチンカーの売上保証にもつながります。

期待できる効果

・イベント主催者へのメリット

子ども達とその家族へのイベント周知
地域貢献による信頼性の向上
地元メディアへの露出機会の増加
行政や地域団体との関係強化
次回イベントへの協力が得やすくなる

・キッチンカー出店者へのメリット

食事券購入による基礎売上の確保
子ども達とその家族への認知度向上
新規顧客層の開拓機会
地域密着型店舗としてのブランド価値向上

地域コミュニティの巻き込みに予算を割り当てることで、ただの出費ではなく、イベント自体の集客に直接の効果が見込めます。

ただし、地域とイベント運営側のコネクションが必要となります。

また、各コミュニティへの周知・説明のため実働が伴うことも把握しておきたいポイントです。

連携の進め方

・地域の福祉施設へのアプローチ
・施設利用者向け食事券の提供
・利用時間帯の分散化

PR方法

・地域のコミュニティへ説明や協力依頼
・プレスリリースの配信
・地域メディアへの情報提供
・SNSでの発信

予算目安

・食事券:500円×利用者数
・PR関連費用:10,000円
・合計:地域規模により変動(30,000-50,000円程度)

5. タイムセール|閑散時間帯を活性化

来場者の少ない時間帯に合わせた価格施策も、効果的な売上支援となります。

実施方法

・閑散時間帯(14-16時)限定で100円引きセール
・値引き分をイベント主催者が補填
・会場アナウンスやSNSでの告知
・複数店舗での同時実施

効果測定

・時間帯別の販売数比較
・来場者数の変化
・SNSでの反応確認

ただ、この施策に関しては、ただの値引き対応になりがちです。

イベントコンテンツ拡充への予算割を優先した方が効果があるかもしれません。

まとめ|施策選択のポイント

いかがだったでしょうか。

ご紹介した5つの施策は、イベントの規模や予算に応じて組み合わせることができます。

実施の優先順位を決める際は、以下の点を考慮することをおすすめします。

・予算規模との適合性
・運営スタッフの対応可能性
・イベントのコンセプトとの整合性
・期待できる効果の大きさ

まずは小規模なテストから始めて、効果を確認しながら徐々に拡大していくアプローチが、安全かつ効果的です。

これらの施策を通じて、キッチンカー出店者との信頼関係を築きながら、イベント全体の価値向上につなげていただければ幸いです。